「草情花伝」より (丸山健二)1966年芥川賞受賞
草にも豊かな情が具わっており
花がそれを余すところなく
人に伝えん
父は戦後の疲弊した村民に、数百本の挿し木をして分け与えて「花育」を奨励していました。傍で見たり手伝ったりしていた幼い私に、花々と向き合い折り合いを付けながら美しく生きる力を教わった気がする。
本書を書き進める中で、心のざらつきを抑えてくれたのが「草情花伝」で、これから「砂川闘争の正史」を綴る傍らにこの本を置き、花々の「寄せ植え」を通して折り合いの付け方を体現しながら、書き進めようとスタート致します。